2011年10月10日月曜日

父親が星になった日

10月10日(月) 午前9時24分(フィジー時間 12時24分)

お父さんが亡くなった。


フィジーは前日から土砂ぶりの大雨。何かの予兆だったのかもしれないな。



この日は日本もフィジーも祝日で、リアルタイムで電話に出ることができたのも、何か運命みたいなものを感じる。



私は、ランバサに来てから一度もトランペットを吹いていなかったので、晴れ間が見えたら公園で思いっきり吹いて来ようと思って、昼ご飯を食べた後、支度をして外に出た。


私が家を出た時には晴れていたのに、だんだん雲行きが怪しくなって・・・ひどい雨になってしまった。


雨が止むのを待って、さて楽器を吹こうと思ったその時、電話が鳴った。
初めて、私のケータイに日本からの着信。

嫌な予感がした。






私は楽器のケースを開けることなく、家に帰った。帰り道はやっぱり雨で、傘で顔を隠しながら歩いた。





父親は私が幼い頃から病気で、私は、いつも父親の病状を気にしながら家事を手伝ってきた。

今までに入院した回数、私が覚えている限りで13回。

普通の人の13倍生きたんだと思うと、尊敬する。
手術はいつも命に関わるものばかりで、その度に覚悟してきた。

私が出国する直前にも入院。
私がフィジーに来てから退院し、また入院。
集中治療室に入り、手術。
それを乗り越えて退院し、また入院。

2週間前に退院し、家で療養を始めたばかりだった。


こちらに来てからもいつもお父さんのことが気がかりだった。
お母さんに任せて来てしまったことを申し訳なく思いながらも、帰国したら思いっきり親孝行しようと思っていた。自分の決断に迷いは無かった。そして、心の中のどこかで・・・覚悟していた。



ごめんね。お父さん。最後にいっしょにいてあげられなかった。
ごめんね。お母さん。こんなときに力になれなくて。

そして、今まで本当にありがとう。




お父さんが星になった日、フィジーの空に星は一つも見えないだろう。
実感の湧かない私の代わりに、空が大泣きしている。



14日(金)お通夜
15日(土)お葬式



間に合うように日本に一時帰国します。

6 件のコメント:

スミー さんのコメント...

辛いよね・・・。

 今の私にはこうやってメッセージを送ることしかできないけど、少しでも支えになれたらと思います。

hiromi さんのコメント...

お悔み申し上げます。覚悟はしていらしたのでしょうが、やっぱり悲しいですね。真理子ちゃんが頑張っていれば、お父さんもきっと喜んでいらっしゃると思います。hiromi

mari さんのコメント...

>スミー
ありがとう。十分支えてもらっています。明日の朝の飛行機で日本に向かいます。

mari さんのコメント...

>hiromiさん
ありがとうございます。明日日本に帰り、母親に会ったら一気に悲しみがこみあげてくると思います。父親ともきちんとお別れしてきます。

うるめとびうお さんのコメント...

謹んでお悔み申し上げます。
何て言ったら良いのか、と言うか何も気の効く事は言えませんが…

頑張り過ぎずに負けないでね。

mari さんのコメント...

>うるめとびうおさん
ありがとうございます。あの日に三保で会った看護士さんが、父親の最後の担当の方だったそうです。世界は狭いですね。私はフィジーに戻ってきました。これからもよろしくお願いしますね★