2012年3月29日木曜日

Happy March 2012

3月もそろそろ終わり。日本は年度末のお別れに涙するとともに、新しい年度への期待が膨らむ時期ですね。


この3月。わたしにとっては、うれしい出来事がたくさんありました。


以前の日記で書いたWorkshop!!

すごくすごく小さい記事だったけれど・・・
FIJI TIMESというフィジーの全国版の新聞に取り上げてもらうことができました。
http://t.co/2Rqx2OxW

インタビューの内容の10分の1にも満たないような記事だったけれど・・・これがだれかの目に留まり、少しでもだれかの心に変化が起きたらうれしいなって思います。


実は、もう一つ、違う新聞記者からもインタビューを受けたのですが・・・その記事は、いまだに発見できません・・・。写真も撮ってくれたのに・・・(涙)。






そして先週、巡回先の学校に行くと・・・
Workshopに来てくれていた先生が、

「Mariが教えてくれた内容を挑戦してみたよ!!」と声をかけてくれました★
「海」に関係のある本を図書室で探して、読み聞かせた後・・・

海の中の絵を描き、絵の具と石鹸を混ぜたものをストローでシャボン玉のようにして吹きかけます。

とても素敵な作品に仕上がっていて、うれしくなりました。子どもたちは、自分の絵のタイトルも付けたそうです。


この先生だけかもしれない。でも、こうやって、少しずつ少しずつ自分の活動が波及していくことに喜びを感じました。









Workshop翌日。大学生の従妹がフィジーを訪問してくれました。
わたしにとっては、初めての訪問者。前々から、楽しみにしていました。

ナンディのきれいな海を見てはしゃぐ従妹。
ランバサの田舎で、牛や羊、マングースを見てびっくりしている従妹。
現地の人たちと触れ合い、楽しそうにしている従妹。

そんな姿を見ているだけで、うれしかった。
わたしの活動にも参加してくれました。

こんなに田舎のランバサまで来てくれたこと、そして、わたしの任地を気に入ってくれたこと、「また、絶対来る!!」って言ってくれたこと、すごくすごくうれしかった。










さらに・・・その次の週には、
小学校を卒業したばかりの教え子と中学生のお姉ちゃん、その従姉とおじいちゃんの4人が、わたしの任地を訪ねて来てくれました。遠い日本から、わざわざ、わたしの島まで来てくれました。
2人の担任だったわけでは無い。ただ、音楽の授業の担当をしただけ。
そんなわたしを訪ねて来てくれたこと、言葉にならないほどうれしかった。

そして、お母さんからの手紙を受け取り・・・涙が溢れてきました。本当にありがとうございます。



さとうきびをかじって、昔の日本を思い出し、喜びで笑顔がこぼれるおじいちゃん。
無数の星が瞬く空を見上げ、「プラネタリウムよりすごい!」と驚く教え子たち。
インド系の家族といっしょに、みんなで手でご飯を食べてみたり、水洗では無いトイレを体験してみたり。
小学校の中も見学しました。
日本とは違う、先生たちの授業中の態度。
日本の先生がいかに準備をきちんとしているか、日本の先生がいかに子どもの様子を観察しているか、日本の先生がいかに時間を大切にして授業をしているか・・・日本の先生のテクニックの高さも感じたことと思います。それと同時に、のびのびと育っているフィジーの子どもたち、切れ味の悪いハサミを使って楽しそうに工作している子どもたちの姿からも何か感じ取ったのではないでしょうか。

最後に言ってくれた「ナンディにずっといるより楽しかった。」という言葉。心に残っています。






大学生の私の従妹は、これから将来に向かっていろいろと考え、経験を増やしていく時期。そんな時期にフィジーの人たちとの出会いがあったこと。物に溢れた日本とは違う環境で生活している人たちを身近に感じ、考えることもたくさんあったと思います。それが、少しでも彼女の未来へとつながっていくことに期待しています。
この旅で何を感じたのか、また、教えてほしいです。遠いフィジーに一人で来てくれてありがとう。
そして、大学生の娘を一人で送り出してくれた素敵な家族に感謝です。






教え子たち。これからたくさんのことを吸収し、どれでけでも可能性が広がるこの時期にフィジーを訪問したこと。日本ではなかなか体験できない「田舎」での生活。日本ではあまり考えることの無い宗教のこと。あの子たちの目線で何を感じ、何を思ったのか・・・。この数日間の出来事が、教え子たちの価値観を広げ、糧となって大きく成長していくことを願っています。
一緒に来てくれた教え子の従姉・おじいちゃん、ありがとうございました。また、それを支え、励まし、送り出してくださったご両親に深く感謝いたします。

2012年3月15日木曜日

Workshop (12/03/12 Mon & 15/03/12 Thur)

こちらに来て、いつかはやってみたい!!と思っていたワークショップ。がんばってみました。

このタームが始まる前から自分の頭の中にはプランがあったのですが、会場確保・出席者確保・・・なかなかスムーズにはいかず、「できるかも!」という確信を持てたのは、3日前くらいです(笑)。


参加してくれたのは、タウン近郊19校の先生方。
教育事務所のオフィサーがレターを出して、出席を義務付けてくれました。
それでも・・・来るかどうかは分からない・・・それがフィジー・・・。

月曜の朝、

わたし    「今日ワークショップやるよ。」
オフィサー  「あれ?今日だった??」
わたし          「うん・・・。」
オフィサー   「学校に一応電話した方がいい。そうすれば、出席が100%になるから。」
わたし          (やっぱりそういうものですよね・・・)

でも、何校か電話してみると・・・意外とみんな覚えていて、逆にビックリ。一安心。




月曜日はclass1&2、木曜はclass3&4を対象にワークショップを行いました。

13:00からのワークショップ。準備万端でのぞみました!

12:45・・・ なんと、時間前に先生たち集まってきました。奇跡・・・!!
でも、やっぱり早く来るのはインド系の先生たちっていうところが面白い。

13:10には開始しました。これ、フィジーではすごいこと!!


ワークショップの中では、以前いっしょに授業をやって、感じの良かった先生にあらかじめ依頼をしておき、デモンストレーションをしてもらいました。

やっぱり、現地の先生の力を借りるのは大切。
私のダメダメな英語なんかよりもよっぽど説明上手だし、当然ながらフィジーの教育のことも知っているし。担任の先生にしか分からない、評価のことにも触れながら話してくれていました。


ひょこっと来た日本人が、すべてを分かったように偉そうに説明するよりも、現地の先生たちの目線で、現地の先生に合った形式で、現地の先生たちのニーズに合った内容を盛り込むことが大切だよなって改めて思いました。


わたしがちょこちょこ補足しながら、現地の先生と共同でワークショップを進めていきました。
先生たち、楽しそうに参加してくれました。

そして、作品作りに夢中でした。



最後は、わたしも、それなりに頑張って話しました。
フィジーでは、作品が完成したらそれで終わりになってしまうので、日本で使っている「作品カード」を紹介しました。先生たちにも、自分の絵にタイトルを付けてもらったり、「がんばったところ」を書いてもらったり。


この先生の作品、ステキなんです。
題名:カラフルな海の友達
オレンジのタコは、カラフルな魚、茶色い足をした緑のカメといっしょに泳いでいます。オレンジ・青・赤い泡を通して、友達同士が会話をしています。

みたいな。日本語訳がおかしくてごめんなさい。「泡」を使う単元なんだけれど、この先生の作品の説明はとてもステキだなって思って、他の先生たちに紹介しました。


「日本では、作品の紹介を自分でするんだよ。」「友だちの絵のいいところを見つけるんだよ。」という話をすると、先生たち、すごく興味深そうに聞いてくれました。


要らなくなったものをストックしておいて図工で活用すること・1時間完結では無くて、数時間かけて作品を仕上げること・単元の組み方・・・例を挙げながら簡単に話してみました。

そして、先生たちの意欲付けになるように、他の市や町で活動している隊員から集めた写真をもとに、フィジー国内の他地域の活動も紹介してみました。



浴衣着て、特別感を醸し出してみました。
月曜日、20人の先生が参加してくれました。class1/class2の内容から2つの単元を体験しました。


木曜日、17人の先生が参加してくれました。class3/class4の単元を扱いました。


うれしいコメントをいただきました。ありがとう。


場所を確保するために、毎日、オフィサーに日程を確認したり・・・
学校にレターを出してもらうために、毎日、オフィサーにお願いしたり・・・
レターがちゃんと届いているか、訪問先の学校で確認したり・・・
デモンストレーションをお願いするために、その先生の学校に行って内容を共有したり・・・


簡単では無かったけれど、できて良かった☆


このワークショップの内容が、多くの先生に広がっていくといいんだけどなぁ。そこが課題!
でも、それは日本もいっしょ。なので、高望みはしません!


次のタームでは、高学年の先生対象のワークショップ、できるといいな。少しずつ、少しずつ・・・★






☆余談☆

先生たちに準備した緑茶。
予想はしていたけれど・・・



大不評(笑)!!

やっぱり砂糖が入っていないと、ティーじゃないんだなぁ・・・

張り切って準備したのに・・・



配ったうちの、8割は戻ってきました(涙)。

2012年3月4日日曜日

Qumusea Stay (Nukubati Island) 27/02-02/03/12

今週は、Qumuseaというところに行ってきました。 Labasaから車で1時間半・・・山を越えてガタガタ道をずっとずっと行くと
小さな小さな学校です。全校80人。
2学年で1クラス(class1&2/ Class3&4/ class5&6/ class7&8)なので、全部で4クラス。でも・・・先生がまだ一人決まっていなくて足りていないから・・・(??)たった3人で学校を運営しています。すごいことですよね・・・

学校の前を馬に乗った人が通りました。馬は、移動手段の一つです。この道で、馬・ヤギ・牛・豚・・・いろいろな動物に会いました。


今回のホームステイ先は海の向こうの島。前回のホームステイで知り合った人に紹介してもらった家です。小さなボートで移動します。



着いてみてビックリ!!ヌクンバティアイランドというリゾートホテルの経営者の一家でした!!活動中なのでリゾートには行かなかったけれど・・・家からの景色もすっごくきれい★
パパは、日本の雑誌にも載ったことがあるダイビングインストラクター。数年前まで日本からフィジーの直行便があったから、日本人観光客もよく訪れていたって。


学校から帰ると・・・おばぁちゃんがアフタヌーンティを準備していてくれました。ホームメイドのパンやジャム。すっごくおいしかったです。こんなにいい生活をしていいのだろうか・・・??

料理大好きなおばぁちゃんは、毎日ご馳走をふるまってくれました。自分で捕まえたカニだったり、豚だったり・・・そして、うまれて初めてカメも食べました。
これがカメカレー。カメは神聖な生き物だから、捕まえて食べるのは禁止されているみたいだけど・・・「特別」だそうです★コラーゲンたっぷりなカメ。味は、普通の鶏?肉みたいでおいしかった!!



朝は、この4人の子どもといっしょに小さなボートで登校。
この島には3家族(オーナーの親戚)しか住んでいないのです。


学校では・・・図工と音楽の授業をしました。 子どもたちはやっぱり一生懸命で、言われた持ち物をきちんと持ってくる子が多かったです。田舎の子、すごい!!
 みんな、納得がいくまで集中し、丁寧に仕上げました。




上級生は下級生の面倒を見るのが当たり前。言われなくても上級生がリードして指示を出します。
先生と子どもの距離が近いのか、家で話をきちんと聞いてもらえているのか・・・子どもらしくてのびのびとしているのに、落ち着きもある。先生3人しかいないのに・・・すてきな学校です。


学校帰りに牛や馬に出会い・・・歌を歌いながら歩き・・・川にダイブ!海にダイブ!!
微笑ましい光景です。


ボートから二つの虹が見えました。

この日の夕陽は、本当にきれいでした。

学校にはチャイムなんてありません。上級生が時計を見て、合図を出します。


最終日

ボートが見えなくなるまで、手を振り続けてくれました。毎日おいしいご飯を作ってくれました。洗濯もしてくれました。本当にありがとう。おばぁちゃん。



放課後、並んで帰る子どもたちの列を見送り、お別れ。

すると・・・子どもが握手を求めてきました。

全員の子どもと握手。じっと目を見つめ、固く握手をする子どもたち。
胸が苦しくなり、溢れる涙をこらえました。
学校を離れても、私の姿が見えなくなるまで手を振り続けます。

なかなか帰らない子どもたち。

少し歩いては立ち止まり、「moce!!(さようなら)」
大きな声で叫び、大きく手を振ってくれます。

何人かの子どもたちは、家に帰ってすぐに学校に戻ってきました。
お別れをするためです。



「心が育つ」って、こういうことなんだな。



考えさせられます・・・「教育」って何だろう??









帰りは、週末にtownに帰る先生の車の荷台に乗せてもらってLabasaへ。
ガタガタガタガタ・・・・・・何度か荷台から振り落とされそうになったけれど・・・(笑)

いっしょに乗っていたclass8の子(townにいるおばあちゃんの家に行く子)が支えてくれました。


家の前に着くと・・・その男の子がすぐに荷台から降り、

「荷物貸して」って。
わたしの荷物を車から降ろしてくれます。

わたしが降りるときには、手を差し伸べてくれます。
わたしの姿が見えなくなるまで、手を振ってくれます。



人々の温かさに触れ・・・改めて思います。


「教育」って何だろう??



日本でも・・・こんなふうに心の温かい子どもたちを一人でも多く育てていきたいな。